連載⑬「今、殉教を生きるとは?」

カテゴリー(記事区分): 教区取組 / 広島教区年間テーマ関係

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最終更新日:2017年2月1日

今、あなたは何をしますか! -今、殉教を生きるとは?-

現代の殉教とは、何でしょうか。

現代は禁教時代のような迫害がないので、殉教が見えなくなっているのではないでしょうか。

殉教者全員に共通していたのは、主イエスへの一途な信仰でした。その教えに固く留まることでした。ついには、信仰を捨てるかどうか決断を迫られたときには、この世の自分のもの一切を捨てて主イエスを選び、処刑されて行きました。大切なことは、究極的な選びに立たされる前に、それへの歩みとなった日常の信仰生活があったということでしょう。貧しい農民、障害を担った人々は、人に上下をつけない宣教師たちの誠実な姿に感動し、人間の尊厳を体で感じ取って、天の御父に目を開きました。そして、自分もそのような行動に促されたのでしょう。武士も同様、戦さでの殺生や身分制度が当たり前の世の中で、上下無く領民を大切にし、殺生に心を痛める人間に変えられたのでしょう。戦国時代や封建制時代下において、殉教者はイエスの十字架に新しい掟「お大切(愛)」を見てとり、隣人愛に全身全霊を尽くすよう努め、その延長線上に殉教(マルチリオ)があったと思われます。私たちが殉教者から学ぶべきはその事でしょう。
ところで、この道を今、私たちも実践しようとするとき、私たちの生き方・価値観に殉教者の価値観が挑んでくることはないでしょうか。

現代は、万民に人間の尊厳が当然の権利として法的にも公的にも認められている時代です。貧富の差、地位身分の差、性別・職業・民族の違いなく、本当に一人ひとりが大切にされているでしょうか。

例えば、会社中心の生活で破壊されかかっている家庭を見たとき。労働基準法違反のただ働き超過勤務をさせられ、生活苦の派遣労働者を知ったとき。価値観を誠実に育てるべき義務教育で、競争選別教育によって偏見や差別で心を歪められ傷めている子どもを知ったとき。社会からはじき出され無権利のホームレス状態の人を見かけたとき。

日本でも毎年3万人が自殺する事実。私たちの生活を豊かにしている物資が実は、貧しい国の貧しい農民や労働者の、人間の尊厳を抹殺するような汗と血によって成り立っている事実。世界では4秒に一人が飢えや貧困で亡くなっている事実。飢えと栄養不足が世界第1位の死亡原因である事実。世界の現在の飢餓人口が8億人以上、食糧供給が年間1000万トン弱でその飢餓が解決する一方、日本では生ゴミに出す食料が1000万トンを越えるという事実。世界各地で起こっている数多い紛争の真の原因は貧しさである事実。恐怖と欠乏から免れ平和のうちに生きる権利を宣言した日本国憲法、特に、戦さを止め武力によらない平和建設を誓う第9条が、世界の人々から人類の福祉と平和のために必須なものと切望されている事実。経済エゴで地球規模の温暖化による異常気象などなど....。

このような事実を前に、新しい掟を知った私たちはどのような行動を起こすのでしょうか。

原典

ペトロ岐部と187殉教者についてのプレゼンテーション
(製作・著作:カトリック広島司教区,2008年)

企画・編集・製作

肥塚神父(平和の使徒推進本部)、後藤神父(教区きょうどう推進)、富山信行(福山教会)、シスター山本紀久代(平和の使徒推進本部)、祇山登(平和の使徒推進本部)、鈴木實(教区きょうどう推進)、三登昌二(教区事務局)

(敬称略・順不同)

備考



 

   
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掲載日2013年3月15日
更新日2017年2月1日
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