「天ノ命ナランカ」GAUDETE(推進本部だより)2015年05月号(本紙第11号)(2015年08月28日掲載)

カテゴリー(記事区分): 教区取組 / 部門 / 推進本部事務局

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最終更新日:2015年8月29日

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天ノ命ナランカ

今年は、被爆70周年の記念すべき節目の年です。

そして、危機感を募らせる年でもあります。

それは、「被爆80周年はあるのか」という不安です。10年後に、「1945年8月6日」を直接体験した人がどれほど生存しておられるのか。果たして、被爆体験を自らのことばで語ることができる人がおられるのだろうか。深刻な現実であり、問題でもあります。「ヒロシマ・ナガサキ」をどのようにして次の世代へ伝えていくのか。

わたしたちひとりひとりにその使命があることを意識することが肝要です。毎月の6日「平和の日」にピース・ウオークを実施していますが、3月には、東照宮へ巡礼しました。目的の一つは、原民喜の追悼碑でした。

コハ今後生キノビテコノ有様ヲツタヘヨト天ノ命ナランカ
It must be providence that I should survive to tell the world what happened.

「ツタへヨト天ノ命ナランカ」。原民喜のこのことばを心に刻みましょう。

ローマ教皇メッセージ

家庭は、教会が深く考察すべき主題であると同時に、先日の世界代表司教会議(シノドス)臨時総会と、この10月に予定されているシノドス通常総会のテーマでもあります。したがって、今年の世界広報の日のテーマは、家庭に関するものがふさわしいと考えました。家庭はまさに、最初にコミュニケーションのしかたを学ぶところです。この点に注目することにより、わたしたちは新たな視点から家庭を見つめ、コミュニケーションをより真正で人間味あふれるものにすることができます。

わたしたちは、マリアがエリサベトを訪問したことを記した福音箇所(ルカ1・39―56)から着想を得ることができます。「マリアのあいさつをエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、声高らかにいった。『あなたは女の中で祝福されたかたです。胎内のお子さまも祝福されています』」(同41―42)。

(中略)

この世に生まれた後も、わたしたちはある意味、家庭という「胎内」にいるといえます。家庭は、互いにかかわり合うさまざまな人々によって形作られる胎であり、「違いのある一人ひとりがともに住むことを学ぶ場です」(教皇フランシスコ使徒的勧告『福音の喜び』66)。家族はきずなで結ばれているので、性別や年齢が違っても互いを受け入れ合います。こうしたかかわりの幅や年齢差が広がるほど、生活環境はより豊かになります。ことばはこのきずなに基づいており、ことばによってきずなはさらに強まります。わたしたちは、自分でことばを作り出すのではなく、ことばを受け取って使えるようになります。父祖たちのことば(二マカバイ記7・25、27参照)である「母国語」の話し方を学ぶのは、家庭の中にほかなりません。わたしたちは家庭の中で、自分より前に生きていた人々がいること、彼らのおかげで自分が存在できたこと、今度は自分がいのちを生み出し、何かよいこと、素晴らしいことをするのだということに気づくのです。受けたからこそ、与えることができます。このような好循環は、家庭内外の人々とコミュニケーションする力の中核となっています。さらに全般的にいうなら、それはあらゆるコミュニケーションの模範です。

(後略)

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掲載日2015年8月28日
更新日2015年8月29日
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