1月12日 S.オチョア神父(祇園カトリック教会,2014年1月12日確認)

カテゴリー(記事区分): 教区取組 / 推進本部取組 / 第1の柱:平和

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最終更新日:2014年1月12日

祇園カトリック教会ホームページ(ブログ)「1月12日 S.オチョア神父」が更新されました。

説教本文

1週間前の日曜日は、「主の公現」の祝日でした。先週の福音朗読では、マタイによる福音2:1-5が読まれました。3人の学者たちが、はるばる東方からやってきてイエス・キリストを拝むというのは、救い主イエスさまがみんなのためにお生まれになった、すなわちイエスさまがイスラエルの人たちだけでなく、すべての人の救い主であることを物語っています。

そして今日の「主の洗礼」の後、住み慣れた我が家を出たイエスさまは、公に宣教活動を始められました。私たちにとっての「主の洗礼」は、成人式かも知れません。大人になって、社会のために働く。自分の行動に責任を持つ。そんな人生の関門の一つ。この関門をくぐると、後戻りはできません。成人以外にも人生にはいくつかの節目(官民)があります。就職、あるいは成人洗礼もその一つでしょう。

私はある友人のことを思い出します。彼は大学の同級生でした。彼の家は経済的にとても恵まれていました。彼自身も、すごく勉強ができて、しかも男前でモテモテでした。当時としては珍しく、自分の車も持っていました。その彼と私は、一緒にイエズス会に入会しました。

入会する日、彼は涙を流しながら修道院の門をくぐりました。私は「そんなに悲しいのなら、イエズス会に入るのをやめればいいのに」と言いました。すると彼は、「君は何も分かっていない。私は神さまに呼ばれてこの門をくぐるのだ」と言いました。神さまから呼ばれているから、すべてをすてて、身一つで門をくぐるのだ、と。これも一つの「洗礼」です。

イエスさまの洗礼について考えてみましょう。私たちはイエスさまの洗礼を受けます。では、イエスさまはどんな洗礼を受けられたのか。ヨハネの洗礼は「水による洗礼」、罪人の汚れを清める洗礼です。だからヨハネは、イエスさまから洗礼を受けたいと言われた時、「わたしこそ、あなたから洗礼を受けるべきなのに」と言いました。しかしイエスさまは「今は、止めないでほしい。正しいことをすべて行うのは、我々にふさわしいことです」とお答えになります。

多分、イエスさまにとっての洗礼とは、私の友人がそうだったように、神さまの呼びかけに応えることなのです。故郷のナザレを離れ、母マリアさまのもとを離れ、神さまの僕となるための「区切り」として、イエスさまは洗礼を受けられたのです。第一朗読、イザヤの預言をもう一度、よく読んでください。実に美しい言葉です。

見よ、わたしの僕、わたしが支える者を。
わたしが選び、喜び迎える者を。
彼の上にわたしの霊は置かれ
彼は国々の裁きを導き出す。

主であるわたしは、恵みをもってあなたを呼び
あなたの手を取った。
民の契約、諸国の光として
あなたを形づくり、あなたを立てた。
見ることのできない目を開き
捕らわれ人をその枷から
闇に住む人をその牢獄から救い出すために。

洗礼を受け、ヨルダン川から上がられたイエスさまに、神さまの霊が鳩のように降ってきました。そして「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」と言う声が、天から聞こえました。私たちは、それぞれ一人一人、このような洗礼を受けなければなりません。洗礼を受けた後も、神さまがどう呼びかけておられるのか、どんな人生の道を歩むよう、神さまが望んでおらられるのか、聞かなければなりません。

特に成人を迎える人たちに言いたいと思います。自分の道は、自分が歩きながら作るものです。神さまの呼びかけにこたえ、呼びかける声に向かって歩んでいくのです。

ところで聖霊は、よく鳩として描かれます。国際連合の旗にも鳩が描かれています。大洪水の時、ノアに希望の知らせをもたらした鳩は平和のしるし、私たちと神さまとの永遠の縁(えにし)、親子の絆の象徴であり、自分のため、社会のための平和の象徴です。

私たちはイエスさまとともに、神さまの僕(しもべ)、愛される子として、例外なく神さまに呼ばれています。その呼びかけに忠実にこたえ、歩んでいきましょう。

この説教本文は

平和の使徒推進本部が祇園カトリック教会主任司祭から転載の許諾をもらっています。

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掲載日2014年1月12日
更新日2014年1月12日
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