「喜びの協働体になるために」GAUDETE 2020年07月号(本紙第56号)
カテゴリー(記事区分): 教区取組 / 部門 / 推進本部事務局
キーワード(索引語): GAUDETE(推進本部だより),情報の共有化,祈り・福音の教え・信仰教育
最終更新日:2020年7月12日
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喜びの協働体になるために
広島教区の皆さま、お元気でいらっしゃいますか。コロナのなか、公開ミサもできない中で、祈りあい、助けあう信者さんたちの温かさに触れる時でもありました。
4月から広島教区は「社会へのチャレンジ ーいのちー」へと入りました。コロナという渦の中で社会の問題があぶり出されました。公共の支援の届かない人々がいるということ。人間が活動を止めたことで“いのち”をふき返した大自然。隣国と協力して問題に向き合っていくことのできない日本の政府の問題。優先しなければならないものは“いのち”であるのに、別のものに価値を置いてしまっている社会。私たちがチャレンジしなければならないものが明確化される現象であるようにも思えます。
私たちは、この時代にあって何を選び、どのように行動していけばよいのでしょうか。フランシスコ教皇は、「今日の教会の中での一番の問題は識別が不足していることだと思います」とおっしゃれられています。何が神の望みで、聖霊はどちらに導こうとされているのか。
今年11月に予定されていた広島教区の代表者会議も来年へと延期されることになりました。周到に準備する時間を与えられたということかもしれません。その準備から、その会議の後に進んでいく道の中で「識別」は大事なものになっていくと思います。その識別の根底にあるのは、賛美、感謝、喜びです。私たちが、教皇フランシスコの呼びかける「喜びの共同体」になるために、「識別」は大事なものであると思います。
社会のチャレンジが、喜びを懐に抱きながら、人々と出会っていくものとなっていくためにも、また代表者会議を通じながら、広島教区の道を模索していくプロセスが聖霊に息吹かれるものとなりますように、共に「識別」を深めていきましょう。
(平和の使徒推進本部アドバイザー 中井淳 神父)
「核なき世界基金」設立される
7月7日、世界平和記念聖堂において、「核なき世界基金」の設立記者会見がおこなわれた。
記者会見には、基金運営を担う運営委員のうち、3名が記者会見に臨み、2名は九州地方の豪雨災害の影響で広島に来られなかったが、電話等でコメントが寄せられた。
基金の運営委員長である白浜司教が、設立の趣旨、基金の運営方針、寄附金の募集について、説明をおこなった。寄附の方法は2種類あり、一般寄附の場合一口500円から何口でも。会員寄附の場合、個人会員は年間6口以上、学生会員は年間2口以上、団体・法人会員は年間10口以上から受け付けている。
当日の記者会見の模様は、平和の使徒推進本部YouTubeチャンネルで視聴することができる。
2020年07月07日 「核なき世界基金」設立記者会見 – “Nuclear-Free World Foundation” Founding press conference
教区代表者会議に向けての展望③
2020教区代表者会議の基本的な考え方の枠組み(scheme)Ⅱ (その②)
前回、私たちは2020教区代表者会議に向けて、⑴「祈る」「伝える」「仕える」(3つの使命)を教区宣教司牧活動の土台として、⑵「平和」「きょうどう」「養成」を三つの精神として捉え直し、広島教区固有の目標である「平和の使徒になろう」に向かっていくこと。また、教区代表者会議開催の目的を述べました。
今回は私たちの信仰生活(教区宣教司牧活動)の土台となる「祈る」こと、「伝える」こと、「仕える」ことについて。
1.「平和」「きょうどう」「養成」(三つの精神)は「祈る」「伝える」「仕える」(3つの使命)の内に(土台の上に)あること
三つの精神が本来それぞれ独立しているものではないのと同様、三つの精神は3つの使命の土台の上にあり、密接に結びついていることを理解しておくことが大切です。
私たち教会は、今「いのち」(社会へのチャレンジの1年目)を意識して宣教司牧活動を行っていますが、まさに教会は「祈り」「伝え」「仕えて」いる空間であり、その存在でもあります。
祈りましょうとか、み言葉を伝えましょうとか、隣人に仕えましょうという言葉の表面的な意味だけでなく、それらの内に何があり、3つの使命は何を意味し、それを土台にどう生きるかを自身の内にふり返ることも必要です。
2.「祈る」・・・祭司職
私たちの「祈り」とは、単に祈る、祈りの時間を持つということに留まりません。私たちが、キリストの救いの業を受け継ぎ、私たちのすべての仕事や家庭生活、また、日々の祈り、信仰の努力や心身の休息をもキリストの下に行ない、日々の苦労も含め生活のすべてを尽くし、神のために行動することが、ミサにおいての主への捧げものとなります。
私たちは、主の恩恵によって受けたすべての力をもって、信徒によらなければ教会が地の塩となることができない場所と環境において、キリストの教会を存続させ、その発展と聖化に協力するよう招かれているのです。
私たちは、聖なる行いをもって私たちの生活そのものを主に奉献する使命があります。
3.「伝える」・・・預言職
私たちは、キリストから信仰の心と言葉の恵みを授かりました。それを、絶え間ない改心の努力の中で信徒としての普段の生活の中でのあかしとことばによってあらわしていくことにより、希望する事がらについての強力な伝達者となります(信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです:ヘブライ人への手紙11.1)。
さらに、結婚生活と家庭生活は信徒使徒職の実践とそのすぐれた教育の場であり、夫婦は独自の召命を持ち、相互のため、また子供たちのためにキリストに対する信仰と愛の証人となります。
わたしたちキリスト者の家庭、また、わたしたち自身が「いのち」への希望を伝え、あかしすることによって世の罪、社会の誤りを指摘し、真理を求める人々とともに歩むのです。
私たちは、仕事をしているときでも、福音を告げるための働きをすることができ、互いに協力し、啓示された真理をより深く理解するよう熱心に努力し、その賜を絶えず神に祈り求めなければならなりません。
4.「仕える」・・・王職
すべてのものはキリストに従わせられる(コリントの教会への手紙一15.27:28参照)。主はご自分の国を、信徒を通しても広めることを望んでおられます。「一切はあなたがたのもの、あなたがたはキリストのもの、キリストは神のものなのです」(コリントの教会への手紙一3.22:23)したがって、私たちは司祭に協力し、人間とキリスト者の自由において神が望まれた世界全体の進歩のために、教会、家庭、社会に奉仕するよう召されています。
わたしたち信者は、教会に属するものとして、自分たちに与えられている権利と義務と、社会の一員として持っている権利と義務とを注意深く区別することを知り、それらが互いに調和するよう務めなければなりません。
日々の仕事や生活の場面で、経済、社会、文化等の歪みを改善し、不正、悪を退け、正して主の平和の知らせがすべてに行き渡るようにする務めがあるのです。
わたしたちのすべての事がらは、個人、家庭、社会に関するものであっても、神の内にあるものですから、どのような事がらであってもキリスト教的良心に従わなければならないことを記憶しておくべきです。
<次号に続く>
(文責:2020教区代表者会議準備事務局 小松敬)
広島教区内向け、インターネット番組「教区代表者会議を知る」の配信開始
平和の使徒推進本部事務局では、広島教区向けのインターネット番組「教区代表者会議を知る」を制作し、YouTube上で限定公開方式により配信することにしました。
番組シリーズは、下記の通りです。
第1回目「白浜司教に聞く、教区代表者会議開催の意義について」
第2回目「教区代表者会議の開催要領について」(準備中)
第3回目「教区代表者会議の歴史について」(準備中)
第4回目「小教区等アンケートの集計と分析の中間報告について」(準備中)
第5回目「分科会テーマを検討するにあたって」(準備中)
第6回目「協働体での識別について」(準備中)
以上を予定しています。各シリーズは、数回に分かれる予定です。
この番組が、広島教区民の皆様の教区代表者会議についての理解及び会議に対する準備を円滑かつ有意義なものとするための助けになることを期待しています。
番組は、平和の使徒推進本部YouTubeチャンネル内で、限定公開されています。
パソコンや携帯端末で視聴が難しい小教区や修道院等は、平和の使徒推進本部へメール等で連絡して頂ければ、視聴用DVDを貸し出すことができます。お気軽に申し出て下さい。
<第1回目「白浜司教に聞く、教区代表者会議開催の意義について」の番組概要>
教区代表者会議は、広島教区が2023年に迎える教区100周年以降の広島教区宣教司牧活動の目標や指針について、白浜司教が設定することを助けるために開催されるものです。
教皇フランシスコの呼びかけで設定された「福音宣教特別月間」に関する教皇庁福音宣教省からの指針に基づいて、日本司教団が昨年2019年10月に「ともに喜びをもって福音を伝える教会」になるよう招いた標語を、来年、開催予定の教区代表者会議の総合テーマとしてさせていただいています。教皇庁福音宣教省は主に5つの事例を揚げて、福音宣教への取り組みを促していますが、教区代表者会議を準備していく上で、おおいに参考になるものです。
番組内で白浜司教はこの5つの事例を、以下のように解説し教えています。
①聖霊に祈ること・・・福音宣教のイニシアチブは神(聖霊)にある
②聖霊に促されて福音宣教をおこなった最高の模範はイエス様
③殉教者や聖人は生きた模範・・・まずは「中産階級」の証し人を目指そう
④諸国民への宣教・・・身近にいる諸国民の方々とみことばをのべ伝える
⑤宣教や奉仕活動への支援・・・行いが伴わなければ、信仰は活きたものではない
白浜司教は「わたしたち広島教区民ひとりひとりには、聖霊の働きがあり、聖霊の賜物が与えられている」と番組内で教えられ、「ひとりひとりがそれぞれ少し立ち止まって、自分にどのようなタレントがあるのか考えて頂けないか」と呼びかけています。
今日から教区代表者会議開催までの期間を、「わたしたちひとりひとりがイエス・キリストの福音をのべ伝える(今後の広島教区の福音宣教活動)のために、どのような形で参与できるのか」識別し考えていくための時間にしていきましょう。
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掲載日 | 2020年7月12日 |
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更新日 | 2020年7月12日 |
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