48 結婚と家庭の聖性(現代世界における教会に関する司牧憲章,2014年10月21日掲載)
カテゴリー(記事区分): 教区取組 / 推進本部取組 / 第1の柱:平和
キーワード(索引語): カトリック中央協議会,家庭,現代世界憲章,祈り・福音の教え・信仰教育,第二バチカン公会議
最終更新日:2014年10月21日
公文書本文
48 結婚と家庭の聖性(現代世界における教会に関する司牧憲章,第二部 若干の緊急課題,第一章 結婚と家庭の尊厳の推進,p.650-652)
いのちと愛の親密な夫婦の共同体は、創造主によって設立され、法を与えられた。それは結婚の誓約、すなわち取り消しえない主体的同意を基礎とする。こうして夫婦が互いに自分を与え受ける人間としての行為によって、社会から見ても、神の制定による堅固な制度が生まれる。この聖なるきずなは、夫婦と子ども、そして社会の善を目指すもので、人間の気ままになるものではない。神ご自身が、種々の善と目的を賦与されている結婚の創設者だからである。これらはすべて、人類の存続のため、また家庭の各成員の個人的向上と永遠の目的のため、家庭と人間社会全体の尊厳、安定、平和、繁栄のためにきわめて重要である。結婚制度そのものと夫婦愛とは、その本来の性質から、子どもの出産と育成とに向けられているのであり、これらはその冠のようなものである。したがって男女は、結婚の誓約によって「もはや別々ではなく、一体であり」(マタイ19・6)、夫婦どうしと働きの親密な一致をもって、互いに助け合い、仕え合う。こうして彼らは自分たちが一つであることの意味を体験し、日々ますますその一致を完成させてゆくのである。二人が互いを分かち合うというこの深い一致は、子どもの善と同様、夫婦間の忠実を要求し、また彼らの一致が不解消であることを求める。
主キリストは、神の愛の泉から生じ、キリストと教会の一致にかたどって設立されたこの多面的な愛を、豊かに祝福した。かつて神が愛と忠実の契約によってその民のもとに来たように、今、人々の救い主、教会の花婿は、結婚の秘跡を通じてキリスト信者の夫婦を迎え入れる。キリストは、ご自分が教会を愛し、教会のためにご自分を与えたように、夫婦も互いに与え合うことによってたえず忠実に愛し合うものとなるように、彼らもとにとどまる。真正な夫婦愛は神の愛の中に受け入れられ、キリストのあがないの力と教会の救いの働きによって導かれ、豊かにされる。こうして夫婦は確かに神のもとに導かれ、父母としての崇高な務めを果たすにあたって助けられ、強められる。この理由から、キリスト信者の夫婦は、その身分上の義務と尊厳のために特別な秘跡によって強められ、いわば聖別される。この秘跡の力によって彼らは夫婦と家庭の務めを果たし、自分たちの全生活に信仰と希望と愛を浸透させるキリストの霊に満たされて、ますます自己の完成と相互の聖化に進み、こうしてともに神の栄光をほめたたえるようになる。
したがって、子どもだけでなく家族で共同生活をするすべての人は、両親が模範と家族の祈りによって先頭に立つとき、人間らしさ、救いと聖化の道をより容易に見いだすであろう。一方、父母としての尊厳と役目を与えられた夫婦は、教育の任務、とくに自分たちの第一の務めである宗教教育の任務を熱心に果たさなければならない。
子どもは、家庭の生き生きとした成員として、自らのしかたで両親の聖化に寄与する。子どもは感謝の念と孝行、信頼をもって両親の恩にこたえ、両親が逆境や老齢の孤独にある場合には、子どもとして当然のように助けなければならない。結婚の召命の続きとして勇気をもって受け入れられたやもめの身分に対し、すべての人は敬意をもたなければならない。家庭は自分たちの霊的富を惜しみなく他の家庭と分かち合わなければならない。こうして、キリストと教会の間の愛の契約にかたどられ、それにあずかる結婚から生じたキリスト教的家庭は、夫婦愛、惜しみない実り、一致と忠実によって、また全成員の心からの協力によって、世における救い主の生きた現存と教会の真正の本性をすべての人に示さなければならない。
出典(転載)元
- 第二バチカン公会議公文書 改訂公式訳(カトリック中央協議会)
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文書(ページ)情報
掲載日 | 2014年10月21日 |
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更新日 | 2014年10月21日 |
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推進・区分 | 第1の柱:平和 |
タグ(索引語) | カトリック中央協議会家庭現代世界憲章祈り・福音の教え・信仰教育第二バチカン公会議 |
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